秋アニメについて語る part1
- 2017/10/17
- 09:39
今期からはタイトルの通り、放送中のアニメについても感想を述べていこうと思います。
なおtwitterのFF内には様々な価値観を持つオタクの方々がいるので、通知は送らずひっそりと自分の本音を吐き出していく場にしたいですね~(´_ゝ`)
さて、今回はpart1ということですが、今期ようやく頭角を現した「Lerche」という制作会社とその元請作品について書いていきます。
頭角を現したという表現はやや不適切でしょうか。
2011年あたりから年3~4本ほどは世にアニメを送り出す優秀な制作会社ですからね。
当初は「真剣で私に恋しなさい」や「機巧少女は傷つかない」等、まぁ駄作の分類に当てはまるような作品制作からスタート。
その後「がっこうぐらし」や「魔法少女育成計画」等と話題にはなる程度の作品を作るにまで至り、
緩やかではるが確かな成長を見せてきたLerche。

しかし、今年に入って輩出したのが「クズの本懐」、「ようこそ実力至上主義の教室へ」と、これまた微妙なラインで
B級アニメ量産型として終わってしまうのかぁと諦めかけていたところの今期作品。
「キノの旅」、「このはな綺譚」。強い。
遅咲きの有望株が開花したような嬉しさを感じますね。
「キノの旅」から話していくと、
1話2話共に、人の生死を扱った重いストーリー展開で、僕が抱いてきたキノの旅への期待に叶う内容でした。
法が殺人を防ぐのか、それとも慣習が殺人を防ぐのか、という問いかけ。いやこれは少し的外れかもしれませんが
近代以降当たり前の観念になった法治国家に対するアンチテーゼ。
つまりは、法的に“禁止”するのではなく、コミュニティ内の暗黙の了解によって秩序を保つ世界を描写した2話のストーリー。
このように内容をチラ聞きするだけでも見るのを躊躇ってしまうような堅い話を、
分かりやすくかつ爽やかに描いているのが、キノの旅という作品の良さだと思います。

元々あった作品のポテンシャルに制作会社の技術が乗っかれば良作になるのは当然のことで、
作画が良いのに加え、演出も素晴らしいですね。
僕がしばしば使う“演出”という言葉の解釈についてもいずれ話したいと思うのですが、簡単に言えば作画とシナリオ以外のことを指して演出と言っています。
つまりはBGM、効果音、EDの入り方、美術的エフェクト、更には声優の演技まで含めて、広い定義としての演出なのかなと。
それぞれの要素については色んな作品の具体例を挙げながら、説得力を持たせて語りたいところです。
話を戻せばその演出面が素晴らしいのがキノの旅。
Lercheがようやく本領発揮したというのが嬉しくて溜まらない。
次にもう一作品。
『このはな綺譚』というゆるフワゆるユリアニメ。
ゆるいと言いつつ、実は頻繁にシリアスを交えてくる。でもそれを主人公的女の子の性格の純粋さによって、シリアスにならず即座に円満解決するので結局ゆるい。

温泉旅館で働く設定は“花咲くいろは”に近く、町の雰囲気が江戸時代あたりのもので、かつキャラに動物の耳が生えている設定は“きらら迷路帖”に通ずるのもがあり、人の心について苦悩したり悟ったりする話は・・・まぁ色々ある説教染みたアニメのシナリオですね。
全体的に見て抱く感想は、綺麗なアニメだなということ。
面白いじゃなくて“綺麗”。
キャラのやりとりが微笑ましく、心が純粋で、そして文字通り作画演出も綺麗。

だから特別面白いわけではないのですが、ふと見たくなってしまうそんな作品だと思います。
僕が思うに、これもやはり制作会社Lercheのしからしむるところであり、一歩間違えば非常に退屈で空っぽな作品になってしまいかねないアニメだったのではないか。
こういえば流石に原作軽視も度が過ぎるでしょうか。
原作準拠、原作第一主義、原作者は神様、、、、、僕がつい顔を顰めてしまう言葉だ。
アニメとして成功するかはやはり原作より制作会社の力量によるところが大きいでしょう。
例えば、“けいおん!”なんか京アニだから日の目を見たのだし、あるいはclannadでさえエイトビットが作っていたらどうなってたか分かりませんよ?
あ、ちなみにエイトビットはRewriteを制作した会社ですw

というわけで、今回の趣旨をまとめると、まぁ何度も繰り返して言ったことですが、
Lercheという制作会社の覚醒と、そしてこのままキノの旅が成功すれば、一層この名前には注意を払って見ていかないといかない、ということですね。
はい、以上が秋アニメ考察第一弾。また近いうちに第二弾書きますので、良ければ覗いてやってくださいヾ(・∀・)ノ